「言葉にできる」は武器になる。 (日本経済新聞出版)

  レビュー  

言葉には「内なる言葉」と「外に向かう言葉」があるという。

「内なる言葉」とは、無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いる言葉のこと。「考える=内なる言葉を発している」を意識できるようになると、外に向かう言葉の精度は飛躍的に向上する、ということが著書には書かれています。確かに、その通りと思いました。言葉は、自分の考えや、気持ちがなければ生まれません。 「内なる言葉」を磨いていけば、自然に「外に向かう言葉」に反映されます。

この本では、内なる言葉で思考を深める方法、そして、言葉にするプロセスを教えてくれます。


  目 次  

はじめに
1 「内なる言葉」と向き合う
言葉で評価される時代
言葉には2つの種類がある
「外に向かう言葉」と「内なる言葉」
「内なる言葉」と向き合う
「人を動かす」から「人が動く」へ
言葉が響けば、人は自然と動きだす
最後は「言葉にできる」が武器になる

2 正しく考えを深める「思考サイクル」
内なる言葉の解像度を上げる
「思考サイクル」で正しく考えを深める
内なる言葉を磨く全身思考法
1 頭にあることを書き出す〈アウトプット〉
2 「T字型思考法」で考えを進める〈連想と深化〉
3 同じ仲間を分類する〈グルーピング〉
4 足りない簡所に気付き、埋める〈視点の拡張〉
5 時間を置いて、きちんと寝かせる〈客観性の確保〉
6 真逆を考える〈逆転の発想〉
7 違う人の視点から考える〈複眼思考》
自分との会議時間を確保する

3 プロが行う「言葉にするプロセス」
思いをさらけ出す2つの戦略
戦略1 日本語の「型」を知る
使える型は全て中学までに習っている
1 たとえる〈比喩・擬人〉
2 繰り返す〈反復〉
3 ギャップをつくる〈対句〉
4 言いきる〈断定〉
5 感じる言葉を使う〈呼びかけ〉〈誇張・擬態〉

戦略2 言葉を生み出す「心構え」を持つ
言葉のプロが実践する、もう1歩先
1 たった1人に伝わればいい〈ターゲッティング〉
2 常套句を排除する〈自分の言葉を豊かにする〉
3 1文字でも減らす(先鋭化)
4 きちんと書いて口にする〈リズムの重要性〉
5 動詞にこだわる〈文章に躍動感を持たせる〉
6 新しい文脈をつくる〈意味の発明〉
7 似て非なる言葉を区別する〈意味の解像度を上げる>

おわりに
参考文献

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